家族を連れての長期の海外滞在に不安はありませんでしたか?

出発前は生活面での不安がありましたが、日本人が多い地域に住んだこともあり、思った以上に生活しやすい環境で過ごせました。 また、研修先の事務所の方々がとてもよくしてくれ、充実した生活を送ることができました。子供も日本人幼稚園に元気に通っていました。

主にどのような事をしていましたか?

最初の3ヶ月間は、北京語言大学の短期速成班で中国語の特訓をしました。 その後は、実務に使う中国語を身に付けるため、審査指南、逐条解説、審決百選などを原文で読み、 日本との相違点や実務上の留意点について、研修先の事務所の弁理士とディスカッションしました。
また、研修先の事務所の実際の案件を通して、出願、PCT移行、中間処理、無効審判、侵害訴訟における書面の作成および翻訳、登録意匠の調査等について、 OJT形式でのトレーニングを受けました。
当時は私を含めて6名ほどの日本人弁理士が北京に滞在しており、日中の弁理士が北京で定期的に開催している勉強会にも参加していました。

言葉の問題はありませんでしたか?

日本も中国も同じ漢字文化圏なので、中国語の読み書きについては、それほど苦にはなりませんでした。 ただ、中国語の発音は日本語と全く異なるので、会話については苦労しました。 研修先の事務所には日本語が堪能な方が多かったので、訓練のために普段は中国語で会話し、困ったときは日本語で助け舟を出して貰いました。

1年間の研修留学を通じて印象に残ったことを教えて下さい。

中国の弁理士は向上心が旺盛で勉強熱心な方が多く、独学で日本語を習得する人が何人もいて、とても刺激を受けました。 彼らの仕事やキャリアに対する考え方は、日本よりも欧米に近い気がします。
また、中国では宴席で何度も乾杯をするのですが、アルコール度の高い白酒での乾杯にはだいぶ鍛えられました。

余暇は何をしていましたか?

家族を連れてショッピングや観光に行きました。秀水市場での値段交渉で中国語がだいぶ鍛えられた気がします。 万里の長城をはじめ、頤和園、故宮、香山公園などにも行きました。北京動物園で見たパンダの群れは圧巻でした。
年末には1週間の休暇を取って、香港とマカオにも旅行に行きました。

1年間を振り返ってみてどうですか?

一生のうちで、これだけ長期にわたって家族と海外で過ごす機会は、これまでも、これから先も無いと思います。 大変に貴重な経験をさせていただきました。事務所からこのような機会を与えていただき、また、滞在中は様々なサポートをしていただき、とても感謝しております。