研修後レポート

まずは、滞在先と期間について教えて下さい。

2007年7月~12月まで、ドイツのミュンヘンにある特許事務所に滞在しました。 ミュンヘンにはヨーロッパ特許庁やドイツ特許庁があり、多くの特許事務所があります。私の滞在した特許事務所は所員40名程度の事務所でした。
翌年2008年1月~6月までは、アメリカのワシントンDC近郊にある特許法律事務所に滞在しました。 こちらの事務所は所員が200名を超える大きな事務所でした。

主にどのような事をしていましたか?

ドイツでは、滞在先の事務所の弁理士と共にヨーロッパ特許出願の拒絶理由通知に対応しました。 この過程で、審査基準を勉強して対応案を作成し、その対応案に基づいて事務所の弁理士とディスカッションしました。 また、審査官面接に参加することで、ヨーロッパ特許出願の審査実務を実感することができました。
  また、ヨーロッパ特許庁で公開されている異議事件を傍聴しました。事前に傍聴する事件の経過書類を読むことで、 ヨーロッパ特許庁の審査の流れを把握することができ、審理の内容も理解することができました。
  また、ミュンヘンの他の特許事務所が日本から来た知財関係者を対象としたセミナー等を開催しており、これらのセミナーに参加しました。 また、侵害事件の裁判を傍聴したり、特許無効事件の裁判を傍聴したりしました。
アメリカでも、基本的にはドイツと同様のことをしていました。米国特許出願の拒絶理由通知に対応したり、セミナーに参加したり、裁判を傍聴したりしました。

ヨーロッパとアメリカにそれぞれ滞在してきたわけですが、
両者の違いや印象に残ったことなどを教えて下さい。

ヨーロッパ特許法は、各締約国が同意できる内容となっています。 このため、特異な制度は少なく、日本の制度とも似ています。 ただし、審査実務、例えば、特許要件(産業上の利用性、進歩性)の内容や、補正できる範囲については、日本とは異なっています。
一方、アメリカ特許法は、アメリカ独自の考え方に基づいており、先発明主義やIDS等の特異な制度を有しています。 ただし、基礎となっている考え方を理解できれば、その相違がよく理解できるように思いました。

1年間の研修留学を通じて印象に残ったことを教えて下さい。

ドイツでは40人ほどの事務所にお世話になり、アメリカでは200人を超える事務所にお世話になりました。 国や規模の異なる2つの事務所に滞在でき、多くの人に出会うことができました。仕事の進め方や、働き方が日本とは異なり、とても多くの刺激を受けました。

余暇は何をしていましたか?

ドイツでは、自転車に乗ったり、ウォーキングしたり、サッカー観戦をしていました。 もちろん、ビールとソーセージを楽しみました。オクトーバーフェストは忘れられないビール祭りです。
アメリカでは、スポーツ観戦をしていました。残念ながらアメリカンフットボールは行けませんでしたが、アイスホッケー、バスケット、野球を見に行きました。 アメリカのスポーツはエンターテイメント性が高く、とても楽しむことができました。
 旅行にも行きました。ドイツに滞在していたときは、ドイツ国内はもとより、オーストリア、イタリア、スペイン、イギリスへ行きました。 アメリカでは、ニューヨークやラスベガス等へ行きました。

1年間を振り返ってみてどうですか?

海外旅行に行ったことはありましたが、1年間という長い期間を海外で過すことは初めての経験でした。 色々な国の人達と知り合いとなり、異なる生活、文化を体験できたことは、とても貴重な経験でした。 事務所からこのような機会を与えていただき、また、滞在中は様々なサポートをしていただき、とても感謝しております。